「雨と共に、希望も流された」
翌日の新聞記事のタイトルです。
国中の誰もが「絶対クックが勝つ」と口々に言い、信じていた試合。
結果は13 - 9
残念なことに、
なんとクック諸島(世界ランク48位)が、世界ランク91位のタヒチに負けてしまいました。
タヒチにとっては、対クック諸島チームへの歴史上初の勝利で大喜び。しかもアウェイで。
逆に、クック諸島にとっては、史上初めて、タヒチ戦黒星。
クック諸島に来て早くも8ヶ月。
クックに対する愛着心も増した頃、初のラグビー観戦が負け試合となりかなり悔しい気分に浸りました。
試合開始は午後3時。
生憎、朝からパッとしない天気。
正午過ぎには雨が降り、午後2時にはかなりの本降りに。
でも、ラグビーは雨天決行だよね、と3時過ぎにスタジアムにせっかくだからと出かけたら、なんと既に満席状態!
確かに一国の国立スタジアムとしたらびっくり小さく、
おそらく日本の高校ぐらいの規模の大きさだけれども、びっしりと人で埋まっていました。
びっくり!
時間にルーズなクック諸島でも、
国際試合となると、プレーヤーもそしてお客さんたちも、ちゃんと”定刻”集合するのね、なんてちょっと感心しながら
私たちはフィールドに近い場所で、見学することに。
感想を一言で、
「激しくぶつかり合う選手たちのドシッ!バンッ!という音が、
聞こえるぐらいの距離で観戦していたので迫力満点。臨場感があり応援に自然と力が入った」
「まさに”戦っている”両チームの男たち。複雑なルールを知らなくても、楽しめました」
スタジアムの横には椰子の木が並び、
フィールドの隅は、大きな犬たちが試合中に堂々と横切る通る。
応援に力が入ってくると、思わずフィールドの中に数歩侵入し、大声で選手たちにカツを入れるおじさんたち。
ハーフタイムには、
アイランドダンスチームがフィールドで踊り、
得点が入るとポリネシアンダンスチームの軽快な太鼓リズムの生演奏が響き渡る。
なんともクック諸島らしらさを感じながらの、初ラグビー観戦。
ラグビーを知らなくても、すっかりファンになりました。
負けてしまったけれど、応援に来て良かった。
そして記念すべき初めてのラグビー観戦がクック諸島で良かった。
とても思い出になりました。
雨が降り、グランドが濡れた中で行われた、マオリの男同士たちの試合。
選手だけれではく、国中の人が雨に合わせて泣いたラグビー敗戦の日となりました。
タヒチは、アジア予選から勝ち上がって来るチームとのプレーオフ進出となります。
また、太平洋諸国代表、トンガとフィジーにも期待が高まります。
ぜひ、みなさんご注目、そして応援下さいね。
【余談】
ちなみに、地元の人々は、今回の負けに対して;
「タヒチのチームは、マオリのチームではなかった。
白人フランス人プレイヤーをたくさんフランスから呼び寄せていたからだよ。」
とつぶやいています。
調べてみたら、フランスは世界ランク8位。
地元の人の声も、まんざらではないかもしれませんね。
クック諸島に偏ったレポート記事となりましたことご了承くださいね(笑)