コンパクトな1周32kmのラロトンガ島。
でも、家々やスーパーは離れているし、唯一の公共交通機関のバスも約30分から1時間に1台。
通勤、買い物等、生活する上では、徒歩ですべて完結するのはやはり難しいので、
車の運転に自信がない私は、まずは自転車を手に入れて、行動範囲を広げることにした。
「自転車が欲しんだけど、どうすれば良い?」
と、数人の同僚に問いかけたら、
口々にFacebookのグループ「クック諸島のあげます・売ります・探しています」に登録して、
島のみんなに聞いてみるのが良い、とのこと。
みな、私にタウンにある自転車屋さんを教えてくれるのではなく、
いわゆるリサイクルで手に入れたら、とアドバイスをくれているのです。
「確かにタウンで自転車も売っているけれど、とても高いし、、、、
不要としている人から買い取るのが一番さ!」
太平洋にぽつんと位置するクック諸島。
主な国の産業は観光業と真珠の養殖。
他の産業は、、、あまりない、かな?
南国の野菜・果物以外は、すべてニュージーランドから月に2度ほど運ばれてくる
大きな貨物線に揺られて、国に到着し、人々に流通する。
輸送費だけ考えても、物の値段が割高になることは容易に想像がつきますよね。
写真)ヤギと豚は地元産(?!)散歩中の光景
ということで、
クック諸島では、苦労して島にたどり着いた貴重な品物を人々・社会でうまく循環し、
共有し有効活用しようという考えが定着しているようです。
それは、ゴミの削減にもなるし、一石二鳥ですね。
自分のいらなくなった物をあげます・売りますよ、例えば;
・小さくなった子ども服
・DVD、本、
・椅子や机等の家具類
・履かなくなった靴
・古いスマフォ、サイズを間違えてしまったケース
・バイク
・車
・冷蔵庫
・庭のテーブル&椅子
などなど、何でもありです。
そして、
・バナナがたくさんあるので売ります
・庭の観葉植物の苗がたくさんあるので、誰でも取りに来てください
・かぼちゃが収穫出来すぎたのであげます
・黒真珠のアクセサリー作ったので売ります
などなど、なんでもありです。
一方探していますは;
・明日に生花の花冠を10個売ってくれる人
・ウォータークレソンが生えている場所を知っている人
・中古車を売ってくれる人
・冷蔵庫、レンジ、ベットを探しています
などなど、こちらも生活に必要な物をリサイクルの感覚で人々は取引しているよう。
ということで、
早速私も「女性用の自転車を探しています」と広告を出してみました。
果たして反応は、、、
お見事!
当日中に二人の反応が。
「乗るつもりで買ったけれど、結局乗らずに自動車ばかりだから売りたい」
「買ったけれど、サイズが自分には小さすぎたから、大きい自転車を買うからいらない」
理由はそれぞれ。
でも、買ってもらえるなら嬉しい、という人が1万人プラスも島民がいたら
やはり数人はいるんだなあと、納得。
写真も送ってもらい、おおよその値段の確認。
取引のために会う約束を交わす。
そして、なんと数日後には、こんな良い自転車ゲット!
夕方に山々を眺めながらのサイクリングして、記念の一枚。
とってもスムーズで効率の良い、小さい島&コミュニティーならではの クック諸島のオンラインリサイクル掲示板。
効果抜群です。
でも、このリサイクル自転車取引中にも実は
クック諸島ならではのびっくり、驚きがあったので、
明日のブログでお話しします。