クック諸島に来てもうすぐ3ヶ月。
赴任時、オークランド空港。
ラロトンガ行きの飛行機の出発が遅延したために、ラウンジは待機している人々で溢れていた。
まだ見ぬ楽園、”クック諸島”を想像しながら、ワクワク、ドキドキしながら
ラウンジで待つ人々を観察をしていた時の第一印象はいまでもはっきりと覚えている。
ああ、人々が大きい!
一回り、いや二、三回り、上にも横にも大きなずっしりとした人たちに囲まれて、
自分が小人のように感じたものだ。
こんがりと日焼けした肌。
頭に飾った花輪の飾りから漂う香り。
Tシャツの袖から見えるタットゥー。
あちらこちらで挨拶し、再会を喜ぶキス&ハグをする光景。
そんな人々が、楽しそうに談笑している風景を隅で眺めながら、
未知なる島で暮らす人々とその生活を想像していた。
実際に、クック諸島に来ての感想は、、、、
やはり、人々はずっしりと大きい人が多かった。
同僚も、そして街ですれ違う人々も。
大きいのは体格だけではなく、心も。
毎日笑顔絶やさず、楽しそうに暮らし、
新入りの私をまるで家族のように温かく接してくれる人々に囲まれて生活できていることに、
心から幸せを感じている。
そんな、クック諸島の世界一を見つけてしまった。
それは、ちょっと不名誉な世界一。
なんと、、、、、
世界保健機構(WHO)の2014年度の調査で我がクック諸島が
「世界の肥満率(肥満人口比率)統計」で1位ということなのです。
世界で一番肥満の人々が多い国、と聞いただけでも驚きだけれども、
周りを見回してみたら、まあ、そうなのかも、と納得してしまう自分もいます。
なんと、上位10位は中東のカタールを除いて、全部太平洋諸国。
1 クック諸島
2 パラオ
3 ナウル
4 ニウエ
5 マーシャル諸島
6 サモア
7 トンガ
8 カタール
9 カタール
10キリバス
日本は、全192カ国中179位。
DNA的にも、以前の厳しい自然・生活環境にも耐え生き延びれるように
太平洋諸国の人々は体脂肪率が溜まりやすいようになっているという。
それが、交通事情が発達し、
外国から輸入されてくる
以前では考えられないように容易に届くようになった
”新しい食生活”により、肥満度がさらにアップしているのだという。
子どもたちの糖尿病も且つてははなかった、今日の深刻な問題のよう。
クック諸島の新しい国民的な病気。
世界一となってしまったからには、
本当に真剣に対応して、改善していかないと。
どのように国が対応していくか、見守りたいと思います。
写真は、地元の小学校の学年末のダンス発表会。
クック諸島のダンスを華麗に、しっかりと踊るかわいい子どもたち。
この子たちには生まれた時から太鼓のリズムと、腰の動きが身体に染み付いているみたいだ。