数年前から注目されていた、クック諸島の世界最大規模の大きな海洋保護区の設立。
ようやく、それが国会で承認され、現実となりました。
その名はマラエ・モアナ。
Marae Moana
マラエとは、ポリネシアの古代遺跡。古代の人々が儀式を行ったり、大切な会議を行っていた聖なる場所。
モアナとは、ポリネシアの言葉で「海」を意味します。
マラエモアナ。
それにより、クック諸島の排他的経済水域(EEZ)すべてが海洋保護区として指定されました。
その広さは、190万km2
と、聞いてもあまり想像がつきませんよね。
例をあげてみます。
フランスの国土の3倍。
まだピンときませんね。
では、
海洋保護区として有名なオーストラリアのグレイトバリアリーフ。
その広さは約34.4万km2なので、なんとその4倍以上のエリアがクック諸島の海洋保護区となりました。
身近な日本。
その水域面積(領海+EEZ+内水)は445万km2と言われているので、その5分の2以上もの広さが、
現在クック諸島の海洋保護区、マラエモアナに指定されました。
なんと、
一つの国として独自で管理する海洋保護区としては世界最大の規模、とのこと。
また、一国のすべての排他的経済水域(EEZ)を海洋保護区として認定し、
生態系保全と再生、また持続的発展のために管理することは今までに例がないということです。
”我々は、確かに世界の中の小国。
でも、世界一美しく、緑あふれる国にするというヴィジョンがある”
国民2万人強。
太平洋に散らばる15の小さな島からなる小国。
国土は約237km2(鹿児島県徳之島とほぼ同じ大きさ)
”僕たちは99.99%海でできているんだ”
古代から帆船で海を渡り、島々に定住していったポリネシアの人々。
海は、彼らにとって単なるモノではない。
海。
それは、自分たちの存在、
そして祖先たちとのルーツを繋ぐ大切なツール。
”我々は海を渡り歩くヴォヤジャー。
古来から敬意を持って海と接してきたことは、私たちにとってかけがえのない文化なのさ”
海を守ることにより、
サンゴ礁、魚、クジラやイルカ、海鳥、そして自分たちの住む島を守り、次世代に残していこう。
99.99%海で成り立っている世界の中でも一位を競うぐらいな小国、クック諸島の大きな決意、そして挑戦が始まりました。