ハワイ、ニュージーランド、そしてイースター島を結ぶ
ポリネシアトライアングルの地理的中心に位置するクック諸島。
ディズニーの映画「モアナと伝説の海」でも
帆船を操り、勇敢に海に漕ぎ出すポリネシアの人々が描かれていましたね。
クック諸島に唯一残った帆船、マルマルアトゥア号/ Marumaru Atua
私もクルーたちに優しく迎えられ、
これまでに幾度も航海トレーニングに参加し、
クック諸島の海を全身で感じる機会に恵まれました。
今朝信じられないニュースが届きました。
昨晩、帆船が火事にあったと。
グループの乗船のために、帆船の母港である東側アヴァナではなく、
1週間あまりタウン側、アヴァルア港に停泊していたマルマル・アトゥア。
深夜に突然発火し、燃え上がりました。
ラロトンガ島に2つある消防署はすべてボランティア消防士さんたちによって運営されています。
間も無く鎮火したということですが、、、
SNSに掲載されたこの上空写真を見て、まだ信じられず、涙が出てきそうでした。
ポリネシア人であることを誇りに思い、
自分たちが航海者=ヴォヤジャーであったルーツを忘れず
次世代に引き継ぐために活動する国に唯一残っていた伝統的な帆船、マルマル・アトゥア号。
自分たちの周りの自然を理解し、繋がり、
クリーンエネルギーで動く帆船は
近年、環境問題を伝えるメッセージとしても活躍が期待されていました。
先日正式に制定された、
国のすべての排他的経済水域(EEZ)を海洋保護区、マラエ・モアナの理念に賛同し、
99.99%海である自分たちが世界にできることとして、こらからより活発にクック諸島、いや、ポリネシアの全域を
活動拠点にしようと計画が膨らみつつあった矢先の悲しい事件。
帆船を所有する団体メンバーだけではなく、
国中の様々な機関や人々から、
帆船をサポートし、復活を願うメッセージが続々と届いています。
マルマル・アトゥア号
Marumaru Atuaとは、「神の見守る元で」という意味。
その名に肖るように
クック諸島の帆船文化がここで途絶えることなく、、、
マルマル・アトゥアが復活し
再び帆船が浮かぶ光景、そしてそのヴォヤジャー文化がクック諸島に戻り、更に繁栄することを切に願います。
モアナが勇敢に海に漕ぎ出したように、
クック諸島の人々も、海とつながっていたいと、日々思っています。
マルマル・アトゥア号の復活のストーリーは続きます、、、。