「私の犬探しています。」
「怪我をした犬たちが続々と動物病院に運ばれてきています。」
「ペットの犬が数日、帰ってきません。」
お正月休暇のラロトンガ島は、そんな声が多く聞こえました。
ソーシャルメディアには、行方不明になっているいぬたちの写真が掲載されています。
見かけたらすぐ連絡ください!と。
なぜ、こんなことになったのでしょうか。
その理由は、
お正月、新年のカウントダウンの際に打ち上げられた花火の影響が考えられるとのことです。
突然の花火の音にびっくりし、
パニックとなり、方向感覚の喪失となってしまう犬たちが続出してしまったとのことです。
かわいそう。
日本の夏の花火大会を知っている私からしたら、
ムリビーチの花火は、音も迫力も小さく、一瞬で終わってしまった、とても小規模ものでした。
でも、ここは南太平洋の孤島。小さな、平和な島。
日々の雑音(?)と言えば、波の音と椰子の木の葉が風で揺れる音。
プラス、早朝の鶏の鳴き声でしょうか。
そんな環境に育った島の犬たちにとっては、
打ち上げ花火の音は、とてつもない恐怖となってしまったようで、
かわいそうなことに人間たちの余興の大きな被害者となってしまったようです。
"ムリ地域を中心に、
ふらふらとした足取りの犬が続出しています。
そのような犬たちは自分の家に帰ることが出来なくなっているので
安全な場所に確保して、オーナーに連絡してあげてください。
そんな犬たちが車にひかれたる事故も増えています。
運転の際には十分に注意をしてください。"
そして、
"来年の新年の花火が打ち上げられる際には、
事前に家の中に入れてあげて、毛布を掛けて包めてあげるなど
可能な限りショックとならないようにケアしてあげてください。"
そんな投稿が新聞に掲載されて、人々に議論されています。
大自然豊かなニュージーランドも、家畜&野生動物の保護のため
花火禁止がある国ということは聞いたことがあります。
少し調べてみたら、一年で一度のみ、11月5日のGuy Fawkes Dayの祝日のみに各地で花火大会が開催され、
またその祝日の前後のみにしか一般の人々は花火を買うことが出来ないということです。
クック諸島では、
花火を買うことのできるお店自体がないのかもしれませんが、
今年のような被害が続き、拡大することとなったら、人々から声が上がり
一年に数日あるお祝いの時に花火が打ち上げられることが禁止になるかもしれないなあ、とは思いました。
と同時に、
ふと、日本の犬たちのことが心配になりました。
日本の各地である見ごたえある花火大会。
日本のペット、犬や猫たちはパニック症状にならないのでしょうか?
そのような苦情や問題はでていないのでしょうか?それとも声が上がってこないだけなのでしょうか。
もしくは、
日本の犬たちは都会化したペットたちで
騒音には慣れきって、花火の音ぐらいにはびくともしないのでしょうか。
私たち人間がとても楽しみにしている花火大会。
その陰で、日本の犬たちが急に心配になりました。