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太平洋・島サミットPALM8 その2 - 日・クック首脳会談


現在、日本にて開催中のパーム・エイト(PALM8)は、

太平洋島嶼国の首相レベル会議です。

第8回目の参加国は、以下の19カ国・地域。

(内訳)

日本,オーストラリア,クック諸島,フィジー,仏領ポリネシア,キリバス,マーシャル,ミクロネシア,ナウル,ニューカレドニア,ニウエ,パラオ,パプアニューギニア,サモア,ソロモン,トンガ,ツバル,ニュージーランド,バヌアツ

私もクック諸島に赴任して、

クック諸島の周りを中心に、世界地図を眺めないとあまり耳にせず、

国名もあまり聞いたことのない国も並びます。

でも、今、クック諸島に住んでいる私にとっては、とても親近感のある国々ばかり。

同じような環境にあり、似たような問題に面した国々。

地元の新聞COOK ISLANDS NEWSの海外ニュースの欄にも、

この太平洋地域の厳選されたニュースが掲載されていることからも、いまの自分のおかれている環境が

太平洋を中心に思考回路ができているんだなあ、と感じます。

さて、

太平洋島嶼国とは、太平洋の大きな海にまたがり、

ミクロネシア、ポリネシア、メラネシアの地域・文化圏に分けられます。

クック諸島は、その中で「ポリネシア」に含まれ、

ハワイ・ニュージーランド・イースター島を結ぶ、ポリネシア三角の地理的、文化的にも中心に位置します。

日本人の私たちにとってはこれらの太平洋島の島々は

真っ青な海、白い砂浜、ヤシの木が揺れるゆったりとした時間、、、、

という美しい南国のリゾートというイメージが強いかもしれません。

しかし、

「気候変動の影響を受けやすい」

「地球規模の環境問題に敏感」

「国土が分散しているため、隅々まで、かつ全ての人々に人間としてのベーシックニーズが届きずらい」

「国際市場から距離が離れすぎているため、産業が育ちにくい」

そして、

2年近く島に住んでいると、人々にもっと身近なこんな問題も共通して抱えているのだろうなあ、と感じる。

「教育。若者が育たない。育っても留まらない」

「食生活。肥満度の上昇」

「医療機会の平等」

などなど、、、

そんな、

太平洋島嶼国の首相たちと日本のパートナーシップを強める意図の会議、PALM8。

日本時間の今日18日、クック諸島首相ヘンリー・プナ氏が安倍総理大臣と首脳会談を行ったとことです。

その会談時間、約20分。

そうよね、、、

人口2万人、国連にも加盟していないクック諸島だし、、、。

その20分間で話された内容が

以下、

本18日、午後5時20分から約20分間、安倍晋三内閣総理大臣は、第8回太平洋・島サミット(PALM8)出席のため福島県いわき市滞在中のヘンリー・プナ・クック諸島首相(Hon. Henry PUNA, Prime Minister of Cook Islands)と首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 安倍総理大臣から、プナ首相の訪日を歓迎するとともに、明日のPALM8では海洋安全保障や気候変動、防災等の地域が抱える課題について充実した議論をしたい旨述べました。また、災害に強いインフラ整備等のため2億円の無償資金協力を行う考えを表明しました。 これに対し、プナ首相から、今回の訪日に際する日本の暖かいおもてなしを嬉しく思う、草の根無償資金協力を始めとしたこれまでの日本の支援に感謝する、PALMプロセスを通じた日本のリーダーシップに敬意を表する旨述べられました。 安倍総理大臣から、「自由で開かれたインド太平洋戦略」の下、クックと連携・協力していきたい旨述べ、引き続き議論していくことで一致しました。プナ首相からは共感が示されました。 さらに、両首脳は、再生可能エネルギー等の国際社会における課題及び協力や北朝鮮を含む地域情勢について意見交換を行い、プナ首相からは、拉致問題を含め北朝鮮に関する日本の立場に支持が表明されました。

PALM8首脳宣言は、

日本と太平洋島嶼国で新時代のパートナーシップをともに築き、

繁栄し,自由で開かれた太平洋を共に確保していく決意が確認できたとのこと。

これからもクック諸島に暮らしながら、

この小さな国に届く大国日本、そして中国などの影響力を感じ、モニターしていきたいと思います。

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