古代ポリネシアの人々は、帆船に乗り、太平洋の島々を巡り、旅をしていました。
台湾から下り、東を目指してタヒチまでたどり着く。
その後、タヒチ&サモアから南へ下り、「南の果ての島」を目指したところにある島が、
「ラロ=果て、トンガ=南」でラロトンガと命名されたという由来は、昨日紹介しました。
では、時代を遡り、ラロトンガ島の昔の名前、
古代ポリネシアの人々が使っていた島の名前は、というと、、、
トゥムテヴァロヴァロ Tumu te Varovaro
です。
トゥムテヴァロヴァロ Tumu te Varovaro
舌を噛んでしまいそうだけれど、慣れると心地よい響きの言葉、トゥムテヴァロヴァロ
トゥムは、源、元、生まれる場所、という意味。tumu=Source
テは英語の冠詞the te=the
ヴァロヴァロは音、特に深い音 Varovaro=sound
よって、「深い音が生まれる場所」、更に私なりに説明を加えると、「波の砕ける音が響き渡る源の島」となると思います。
「波の砕ける音が響き渡る源の島」と、古代ポリネシアの人々はラロトンガ島を命名しました。
その意図は、、、
ラロトンガ島は、ぐるっと1周サンゴ礁が取り囲んでいます。
大海原と隔てて、サンゴ礁で守られ、ラグーン内は1メートルから7メートルと浅く、安全な海となっています。
そのサンゴ礁に波が当たり、休むことなく砕けています。
ゴォ~、ゴォ~という深い音、時に軽やかで、時には恐ろしいような響きが島のどこからも常に聞こえています。
海沿いに住む人々は、
この波の砕ける音がまるで毎晩の子守歌のよう...
昔、ポリネシアの人々は帆船に乗り大海原を島から島を巡って旅していました。
ラロトンガ島の中心部に聳え立つ600m+の山々が目視で水平線上に確認できる前に、
島にあたり打ち砕かれる波のゴォ~、ゴォ~と響き渡る音が聞こえてきたということ。
その音を頼りにして海をナビゲートしてラロトンガ島を目指していた。
よって、ラロトンガ島は正に「波の砕ける音が響き渡る源の島」ということです。
今日も、ラロトンガ島では人々は、 昔と同じく響き渡る波の音を聞きながら、トゥムテヴァロヴァロと繋がる、豊かな島時間が流れています。