クリスマスが近づき、
フェスティブシーズンを祝うスペシャルなイベントを色々と計画する頃、
ラロトンガ島のとあるレストランが、スペシャルメニューを発表した。
ヤシガニディナー
129NZDから(約1万円〜)値段は大きさによる
強烈な大きさと、迫力は一度見たら忘れない。
大きなヤシの実をも丈夫なハサミで切り開けて食べるという最大種の節足動物。
絶滅危惧種に指定されている。
インド、オーストラリア、マダガスカルなど世界中の多くの島と同じように
ラロトンガ島では、人々に食べ尽くされて絶滅してしまっている。
西太平洋のクック諸島のプカプカ、スワロウ、マンガイア、タクテア、マウケ、アティウ、それにパルマーストン等の島にも生息している。
ラロトンガのこのレストランには、
このどこかの島から運ばれてくるのだろう。
「また、このヤシガニメニューが出てきたか。
誰も食べやしないからさっさとやめてくれ」
「絶滅危惧種を食べるなんて倫理的におかしい」
「離島の島からこの貴重な動物を運んでくるのは直ちにやめて欲しい」
「ヤシガニを触らないで。そっとしてあげて」
「今すぐこのキャンペーンをやめるようにレストランに求める」
「こんな高い値段なら結局誰も頼まないだろうけれどね」
「誰がこの企画をしたんだ。責任者の名前を教えて欲しい」
そんなコメントが続き、
このヤシガニディナーの広告は早々に取り下げとなった。
私も実は一度だけヤシガニを食べたことがある。
マンガイア島で、ローカルの人々の会食の際だったけれど、
その大きさと、ズシンとした存在感は、神々しく、テーブスに並んでいるのが
とても申し訳ないような心地になったのを覚えている。
地元の人々にとって
まさに伝統的なご馳走であるヤシガニだけれども
自然保護への理解が高まっていることを嬉しく思った出来事です。
Comments