クック諸島観光の一つのアイコンであり、のんびりとした南の島を象徴する「ノーヘルメットでスクーターに乗り島を巡る光景」ももう間もなく見納めとなります。
2016年10月に施行された現在のルールでは、
”旅行者および16歳から25歳の若者”のヘルメット着用と、限定的に義務付けとなっています。
その他の国民は自己判断で、ということ。
片側一車線道路、制限速度50kmというのんびりさを考えてら、ノーヘルメット運転で、すれ違う人たちと笑顔で手を振り合う光景がとても当たり前になっているのが島の現実です。
(ちなみに私はスクーターではなく、車 & 自転車移動です)
観光局のキアオラナアンバサダーのナネさんとリディアさんのこの楽しそうな写真は、クック諸島を魅了するカットですよね。
今年3月末に改定した交通法で大きく以下のように変わります。
・バイク・スクーターに乗る人は、全員ヘルメット着用義務
・違反者は250NZDの罰金
・運転中の携帯電話(スマフォを含む)、イアフォンの使用禁止
・運転時のアルコール摂取許容量を400mcgから250mcgへ引き下げ
この新しい規則は、6月26日から施行とのこと。あと1ヶ月あまり。
現在は、ソーシャルメディアで啓蒙活動が行われています。
それに一躍貢献しているのがやはり、ナネさん&リディアさんコンビ。
ヘルメット姿もきまっていますね。
実は、この法律の変更、議論がたくさんあり、世論が大きく2つに別れていました。
きっかけは、ラロトンガ島で近年増え続けているバイク関連の死亡事故。
ヘルメットを被っていたら命を守ることができた、という事例が続いたことです。
若者の飲酒&ノーケルメット&深夜のスクーター運転が大半というのがそもそも大きな社会問題とはなっていました。
賛成派。
世界を見渡してみたら当たり前のこと
悲しい死亡事故を防ぐには良い案だ
反対派。
暑い気候でヘルメットは適さない
ヘルメットは窮屈だ
バイク事故で亡くなっているのは飲酒運転&スピードが関連している若者たちのみ。
多くのその他の人々はゆっくりと安全に運転しているから問題ないわ
その他の一般市民の事故は聞かないので巻き添えにしないで
二人乗りで子どもを日々学校に送り迎えしている親、
エイカツを被り、かっこよくスクーターで走り抜ける島のママたち
島の当たり前であった光景が6月26日より大きく変わります。
これもいまCovid-19のために世界が体験している、今までの常識が変わり新しくなる当たり前、 new normalの一つなのかもしれませんね。
Covid-19の影響で、島に必要なだけのヘルメットの輸入が間に合うか?という物理的な心配な種もあるようですが...
このトランジッションが果たしてラロトンガ島でスムーズに行われるか......個人的に興味津々です。
私の個人的な感触ですが、これは、スムーズにいかないと感じています。
あまりにも南の島ののんびりとした、ノーヘルメットの文化が長く続いているので、いくら命を守るためのヘルメット着用と言っても、反対する声が根強く多い気がしています。
実際に、施行約一ヶ月前の今日、自転車で帰宅しながら通りゆく人を観察していたら、まだまだヘルメット着用はかなり少数派です。
水道管工事中のため、一方通行中で止まっている車バイクの列を抜かしながら数えてみたら、8台のバイクの中、ヘルメット着用は1名のみでした。
でも、島パワーはいつ、どう動くかわかりません。キャンペーンがうまく浸透することを見守ります。
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