クック諸島ブラウン首相とNZアーダーン首相により共同発表があり、
2021年5月17日より、NZとクック諸島のトラベルバブルがスタートすると正式に宣言されました。
「やっとのこと!」
「待ち望んでいたよ!」
「えー、まだ時期尚早だよ。」
「また、どうせ延期されるさ」
島の人々の反応は様々、複雑です。
ラロトンガ島は急にざわざわとし始めました。
いったい明日は、どんな日になるのでしょうか。
まずはトラベルバブルとは何か?を説明します。
NZとクック諸島はお互いに、コロナウイルスの市内感染が確認されていないので
移動の規制を無くすということです。
簡単に言うと、コロナ以前の状態に戻すと言うことなのですが、、、
詳しく言うと、
1. 出発前のPRC検査と陰性の証明が不必要
2. (NZ,クック諸島)到着後にも隔離など一切なくなる
現在のこの世界の中では、とても大きな一歩です。
しかし、未だ続く世界のコロナウィする状況のことより、以下の条件があります;
A. 両国を移動するには、14日間NZとクック諸島以外の国に滞在履歴があってはいけない。
(2週間は市内感染がないどちらかの国に滞在していなくてはいけない)
B. クック諸島入国の際には、保健省が管理するコンタクト情報のサイトへ事前登録しなくてはいけない。
C. 出発14日の間に、陽性であってはいけない。またPCRテストの検査待ちではいけない
D. 熱があったり、症状がある場合は搭乗出来ない場合もある
などなど、クック諸島にウィルスが入らないように、水際対策はあるけれど、
PRC検査なしで、観光客たちが島に入ってくることに対しては、人々は複雑に思っているのではと感じます。
昨年2月から徐々に国境コントロールを増やし、
あっという間に3月中旬には外国人観光客の受け入れをシャットアウトして14ヶ月あまり。
世界中の人々、国々がウィルスと隣り合わせで、
マスクとソーシャルディスタンスを気にするニューノーマルな不安な日々を過ごす中、
私たち、クック諸島はとても恵まれていました。
「We live in the best place in the world!
私たちは世界一、ベストで幸せな場所に住んでいるよ!」
とは、皆口々に語っていました。
政府がしっかりと国民を金銭的にも種&苗を無料で配り自給自足を推進するようにサポートしていたため、
特に貧困が進んだとか、失業率が急上昇して人々が困ったと言うことは聞かず、
どちらかと言うと、観光客がいなくなり、昔ながらののどかな島の暮らしを
自分たちローカルが思う存分楽しんでいた、と私は感じました。
誰もいないビーチ。
レストランやカフェでは、ローカルが好きなメニューが登場したり、
需要が減ったため、新鮮なお魚の料金が下がったりと、、、
美しい山々、そして海からの恵みを地元ローカルたちで思う存分満喫した14か月間。
私もクック諸島人の仲間に入れてもらい、この貴重な時間に島で暮らすことができたこと、 本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
2021年5月10日現在、クック諸島ではいまだに感染者が確認されていません。
市内感染が確認されていなNZ、世界中の国々の中でもコロナ前の日常に戻ることができた
成功した国の一つとして讃えられるニュージーランド。
安全だとは思うけれど、国境を開いたことにより、
地球上の最後の楽園にコロナウィルスが到達する日もそう遠くはないかもしれない、
と言う不安が人々に感じられます。
この10年間、クック諸島は観光ブームで一気に注目を浴び、
2019年には、ラロトンガ島の人口18,000人の約10倍の観光客が1年間に島を訪れました。
国のGDPの80%以上が観光業からの収入です。
クック諸島を訪問する観光客数の移行(人)
2011年 124,954
2012年 133,642
2013年 132,213
2014年 132,684
2015年 137,239
2016年 146,473
2017年 161,362
2018年 168,760
2019年 171,550
2020年 25,230
このままずーっと国境を閉じて鎖国のままでいるわけにはいかない。
そろそろ、現実を見て、世界とつながる時期なのかもしれない。
このNZとのトラベルバブルのニュースは、Cautious Positive News = ポジティブだけれど慎重なニュースとして
クック諸島の人々に捉えられていると理解しています。
こうやってお便りを書いている間にも、
来週にオークランドから到着する最初の便は、すでに満席。
そして予約が多いからNZ航空も機材を大きくしてラロトンガに飛ばすとニュースが届きました。
全てがスムーズで、吉となるように物事が進みますように。
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